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初級Mathマニアの寝言

数学は色々なところで応用可能であり、多くの人が数学の抽象的な概念の意味や意義を鮮明に知ることができれば今まで以上に面白い物や仕組みが生まれるかもしれません。このブログは数学を専門にしない人のために抽象的な概念の意味や意義を分かりやすく説明することを目的としています。数学を使って何かしたい人のお役に立てたら幸いです。

確率変数とは何か

確率とか

確率の議論で超重要な概念である確率変数というものを前の記事で述べたように数学とは集合の性質を写像を通して調べる学問ということを意識して説明したいと思います。

●確率変数は確率と関連付いた写像である

確率変数写像です。では、どの集合からどの集合への写像かというと標本空間から実数の空間への写像です。イメージとしてはこんな感じです。

f:id:ogyahogya:20140919104522p:plainしかし、上の図だけでは確率変数はただの写像ということになってしまい、わざわざ「確率」変数という名前を付ける必要はありません。実際には、次のような制約のついた写像確率変数というのです。

f:id:ogyahogya:20140919110412p:plain

 \sigma加法族については前の記事を参照してください。

●確率変数の確率分布

 \sigma加法族の要素を確率測度で写したものが確率でした。このことを利用すると、次のように確率変数の確率分布というものが定義できます。

f:id:ogyahogya:20140919113412p:plainこの確率分布という概念を通して、確率分布関数や確率密度関数というものが定義されます。

●確率分布関数と確率密度関数

色々な応用の場面で確率変数の「確率分布関数」や「確率密度関数」が使われます。確率分布関数は確率分布を使って次のように定義されます。違いは、確率分布は確率測度なので集合に対して実数が対応するのに対し、確率分布関数は実数に対して実数が対応することです。確率密度関数は応用の場面ではいきなり出てくることがよくあるのですが、数学的には確率分布関数が微分可能であるときしか存在しないことに注意すべきでしょう。また、確率分布関数の値は確率そのものですが、確率密度関数の値は確率ではないことに注意しましょう。確率密度関数はある領域で積分して初めて確率となります。

f:id:ogyahogya:20140919113559p:plain

 ●参考文献

記事を書くときに参考にした本です。

確率論 (新しい解析学の流れ)

確率論 (新しい解析学の流れ)

 

●予告

確率変数の和の話をする予定です。確率変数がたくさん集まると凄くきれいな結果が成り立つということを説明します。